2016年04月04日

自覚が無いのが一番怖い

最近また、フロントフォーク交換が増えてきました。
毎年4月末〜5月くらいにかけて
新生活に慣れてきて気の抜けたところで
事故が多発するので、フォーク交換は増えますが
昨今は年間通して多くなっているように思えます。

しかも恐ろしいのは、4-5月の交換の場合は
明らかにぶつけたということで持ってきますが
年間通して増えているのは、自覚の無い方です。

全然違う修理で持ってこられたのに
「明らかにこれ、事故ってるよね?」というものです。
しかし大半が「え?そうですか?」とか
「まぁ乗れてるんで乗ってます」とか・・


いい加減すぎやしませんか?

事故がなくならないのは納得ですよね。
こういう人が沢山いるんですよ。
実際に事故にあったという報告件数の
100倍くらいいるんじゃないですかね。
まさに氷山の一角。

私の知る限りでは、学生さんは
5割以上の確立で事故っています。
なぜなら学生さんが来られると、関係ない修理でも
半分くらいの方が曲がってるんですよ、フォークが。


さてフォークの話は何度も書いているのですが
「フォークってなんじゃい」という方の為に少し詳しく書きます。

フロントフォークとは、ハンドルの下からフレームを通って
前輪の方に突き出している2本のパイプの部分です。
前輪を支えているパーツですので
正面からぶつかるとクッションの役割を果たして
しっかり曲がってくれることで緩衝材となり
衝撃で搭乗者が前に飛ぶことを防ぎます。


フレームの設計と同じように、
力学的にも計算されて作られていますので
フォークはしっかりとハンドルから
まっすぐ伸びるようにできています。



ハンドルの中心から一直線ですね。
これが”普通の自転車の形”です。

もしフォークが曲がったまま乗ると
乗りにくいのはさておき
前輪側のフレームに負担がかかってきますので
大きな損傷が出る可能性があります。


もっと恐ろしいのは
フォークは一度曲がったら次は折れます。
曲がった事で自分を助けてくれていますが
二度曲がってくれる強度はありません。

そもそも曲がったのに乗るなよ
という話なのですが

この当たり非常識な方がとても多いのが現状です。

では実際どんな感じなのか見て行きます。



曲がっていますね。
上の部分が丁度フレームに入る部分なので
そこから下が曲がっています。
上と下で、中心が明らかに
ズレているのがわかりますよね?



こちらも最初のほどではありませんが
同じ感じで曲がっていますね。

どちらも学生さんです。
しかも本人は全く気づいていないという事で
恐ろしいですねぇ・・

最初のパーツは以前記事にしたので
取り付けた状態だと、もっとわかりやすいです。


【曲がった状態】


【直したもの】

フォークの角度だけでなく
タイヤから車体の距離も変わっていますね。
とても大きな歪みです。

最後にもう一つ


【曲がったもの】

こちらは先の2つとは違い
下の部分で曲がったタイプです。


【交換したもの】

隙間が全然違いますね。
後ろに向かって、明らかにうねっています。
ぶつかり方にもよるですが
かなり大きな衝撃を受けると、このように曲がります。

曲がった衝撃で塗装にまでヒビが入っています。
表側も裏側も、どちらも衝撃で曲がることで
その部分の面の長さが変わりますので
塗装にヒビが入ることが多いです。

ですので、ここにヒビが入っている自転車は
フォークが曲がっている証拠です。



車や、明らかな接触事故にあった場合
すぐに持ってきますので
このような状態で乗る方は殆どいないのですが
単独で壁やガードレールなどにぶつかったり
ちょっと出会い頭にコツン、くらいで
フォークが曲がることは、実はとても多いのです。


しかしそれを事故だと認識せず

「何かおかしいんだけどまあいいか」

という方は、残念ながら沢山いて
とても危険な状態で今日もきっと乗り回しています。

そういう自転車がまた事故を起こすんです。

以前、単独でぶつけて曲がって持ってきた方に
修理代を伝えたら、高すぎてビビったのか
「ぶつけなきゃいいんだろ!」
と捨て台詞を吐いて帰られましたが

事故を起こしてる人間が
そんな台詞を吐いても
誰も信用なんてしませんよ



乗れるから乗る
乗れる限り乗る
これが一番危険です。

加えて「乗れれば何でもいい」なんていう人は最も危険です。
「自分が乗れれば誰かが死んでもいい」

ってことです

決して言い過ぎじゃありませんよ。
だってそういう人と話をしたらわかります。
本当に呆れるくらい何も考えていませんから。
無責任で自分勝手。最悪です。

イヤフォン
スマホ
傘さし
無灯火
二人乗り


これだけ言われているのに
そういう方が未だにとても多くて
そのために自転車が厳しい目で見られて
様々な法改正を経て、ついには切符制度と
罰金制度まで出来てしまいました。


上記の多くは学生さんですよ。
今の家庭は親が子供に指導も出来ないんですかね?

フォークが曲がっている自転車の修理をすると
親御さんからよく聞く話が
「言ってもきかないんですよ」という発言。

それは貴方の教育が出来てない証拠ですよ。

よくもまぁ、恥ずかしげも無く
他人にそんなことを言えるなと、感心します。


誰でも簡単に乗れる自転車ですが
誰でも簡単に守れるルールすら守れない
親がルールを教えることすら出来ない
事故を起こしているのに事故だと認識すらしていない
もし解っていても平気で乗り回してしまう


そんな悲しい現実が今の日本です。

例えばタバコも同じだと思います。
多くの自治体では、実際に徴収するケースは稀ですが
罰金を科されるケースが増えてきています。
ルールやマナーを守れば嫌われないのに
路上喫煙する迷惑喫煙者は未だに消えませんね。
だから肩身の狭い思いをするんですよ。

俺は私はやってない、なんて思うかもしれませんが
だったら喫煙者どうして注意をしたらいいじゃないですか。
それが一番効果的だと思いますよ?

そうやって結局みんな、自分で首を絞めているのです。
自覚の無い人に使う資格はありません。
権利とは、義務を果たして初めて言える事です。


おかしな状態で乗り回した結果
事故で相手を怪我させてしまった時
3,000万だの6,000万だの
当たり前の世の中になってきています。

自分の為に、しっかりルールを守って
正しい状態の自転車に乗るよう心がけてください。
posted by シンワ店長 at 13:08| 修理