2016年11月19日

チェーン店の仕事

以前、サイクルスポットでタイヤ交換をしたら
車輪ががたがたになったので
お店にもう一度持っていったら
車輪交換で3万円かかると言われた方の話を書きました。

その後も、サイクルスポットだけでなく
ヨーカドーやサイクルベースあさひなどで
後輪のトラブルが多発していて
正直、がっかりする状況が続いています。

後輪のタイヤ交換をする際は
ブレーキやスタンド、チェーンを外す必要がありますが
外すんですから、しっかり戻してあげられるわけです。

例えば、たるんだチェーンなら引っ張って戻したり
動きの悪いスタンドは油をさして動きを良くしたり
高い金額の修理になる理由が
そういった一連の作業が入ることが理由であるなら
その部分をより良くしてあげるのがプロだと私は思います。


タイヤ交換で
タイヤを替えるだけの人間は
三流です。


さて、そんな三流の自転車店に持っていくと
そういった作業でプラスアルファのメリットどころか
まともに組み戻すことすらできず
冒頭のように、余計に壊れてしまう
ケースが出てきます


こちらの写真をご覧ください



スタンドが、がたがたになったという修理ですが
明らかに後輪を交換した際の
締め付け忘れか、締め付け不足によるものです。
フレームも削れてしまっていますね。

さらに



こちらは二次被害です。
冒頭で書いたようにタイヤをきちんと戻せないと
走っているうちに、車輪が内部から緩んできてしまいます


今回は車輪がガタガタになったのではなく
車輪が回らなくなっていました
ブレーキが緩んだのは、車輪の内部のネジが締め付けられてしまい
ブレーキとの間にスーペースができた為です。


ちょっと解りやすく説明しましょう



こちらが後輪のブレーキパーツです。
ネジで止まっていますね。
当然ながら、右に回すとネジが締まり
左に回すとネジが緩んでいきます




ブレーキを外した状態です。
内部に止めネジが2つあります。
外側はダブルナットのロックネジです。



内側にあるネジが締まりすぎると車輪が回らなくなり、
緩みすぎるとガタガタになります。

勿論、両方とも正ネジなので
右に回すと締まっていきます

ここまでのお話で、なぜブレーキががたついたのか
理解できた方は素晴らしいです。
ほとんどの人が解らないはずですので
もう少し解説をしていきます。



これは車輪のシャフト(軸)の部分ですが
よく見て頂くと、断面が円ではなく
両サイドに切り込みがあるのがわかります。

この切り込みは回り止めと言われる物ですが
車輪と一緒にシャフトが回らないように
とめておくパーツが入る
部分です。

タイヤ(車輪)は回らないと困りますが
シャフトが回ってしまったら
走る毎にネジが前部緩んでしまうことになるので
それではタイヤとして成り立たず危険です
よね。

これにより車体にシャフトが固定されて
タイヤだけが回るという仕組みになっているのですが
ここで問題なのはタイヤが前に回ろうとする時
ブレーキがついている側、つまり車体の左側は
タイヤが回るほど左に回転しますから
ブレーキから見ると、内部のネジは
締まっていく状態になります。


本来、ブレーキパーツがしっかり固定されていれば
右回しの固定ネジに対して
内部のネジがロックをかけた上で
タイヤの回転で左回しになるため
タイヤの回転の影響を受けず
シャフトの固定が安定する仕組み
です。

ただシャフトが外側で車体と固定されているのに
ブレーキパーツが緩いままだと
内部のネジがどんどん締まっていってしまいます


チェーンのついている右側から見ると
どんどん緩んでいく状態
になりますので
右サイドに問題がある場合は
車輪が内部からガタガタになるのです。

ですから、回り止めを介して
車体にシャフトがしかり固定されている時に
内部に取り付け不良を起こしている場合
走るほどに締め付けられたり、緩んでいく事になるのです。


勿論、論外ですが、固定されていない場合は
緩み放題締まり放題ですね。
今回の事例はそういうことです。

ちなみにチェーン引きというパーツにも
主に右側ですが、切込みがあります。



内装三段ハブの場合はこれがある事で
ハブと固定することで空転せず
ギヤの仕組みがそこで初めて動き出す仕組みです。



切込みがありますね。

ちなみにこれをしっかりやらないと
内装三段ハブを破壊することにつながります
ので
とてつもない修理代金になってしまうこともあります。
このミスで壊された場合は、本当に、最悪です。

下手な人がタイヤ交換をすると
このような切込みを無視してタイヤをはめ込んだり
ブレーキパーツが緩いまま戻してしまったりする
ことで
冒頭でご紹介したような
走行中に車輪がガタガタになってしまう事例や
今回のような、締まってしまい
タイヤが回らなくなるということが起こります。

ただ

こんな基本的なことは
普通は考えられないミスなのです。


いかに構造を理解していないかということです。
まずどうして切込みがあるのか、考えない時点で
整備士として、落第点ですし
これが出来ない人は修理をやってはいけません。

ふぐの毒がどこにあるかわからないで
ふぐ料理を作るのと同じです。


自転車整備士の資格は、一人持っていれば
お店の人は持っていなくても作業ができます。

ですから、アルバイトのお兄ちゃんとか
ちょっと手が器用くらいのレベルの人間が
大型店やホームセンターなどで
修理もどきのことをやってしまうのです。

その結果、安全性が失われ
ユーザーの方にとても危険な思いをさせたり
それを指摘したにもかかわらず
その理由も理解できないことで
丸ごと交換という発想に至った挙句
3万とかいう意味不明な価格を逆に吹っかけて
「12万もする自転車だから買い換えるよりいい」
と思わせて丸儲けするわけです。


もし仮にそうだったとしても
果たしてその交換したものですら
きちんとついているかは疑問ですよね。

そのお店で売ってる自転車ですら
まともに整備できているのか疑問になりますね。


こういうお店が蔓延している事実を
ユーザーの方々は、理解しておく必要があるのです。

私は断言しますが、少なくともそういうお店は
決して”自転車屋さん”ではありませんので。
posted by シンワ店長 at 12:00| 修理

2016年11月18日

条例の改正について

昨今、自転車のマナーやルール違反の多さが
とても深刻となっております。

そんな中、10月20日に東京都議会にて
「東京都自転車の安全で適正な利用の
 促進に関する条例の一部を改正する条例」

が可決され、小売業者及び整備業者による
販売時等の顧客への交通ルール等の啓発が
これまでの「努力義務」から「義務」へと
規定を強化する内容
が盛り込まれました。

2月1日より施行となります
自転車購入時に防犯登録をする際にあわせて
交通ルール等を記載したチェックシートをお読み頂き
ご記入いただいた上に署名をするような形
となる予定です。


このような形になってしまった背景には
ユーザーの方々の無責任が一番大
きいと思います。
サイクルショップシンワでも多くの方に啓発をしていますが
未だに「自分だけは大丈夫」という考えの方が多く
がっかりすることも少なくありません。

ぶつかって曲がっているのに平気で乗り回し
ブレーキが切れているのに
「片方あるから大丈夫」と、お店まで乗ってきたり
ネジが緩んでガチャガチャ鳴っていてもお構いなし。

先日も書きましたが、メーカーの方も揃って
「今の人っていったいどういう乗り方をしてるんだろうね」
「どんな乗り方をしたらこんなに壊れるんだろうね」

と言うほど、昨今の状況はあまりに酷いです。

当店の目の前の道路は非常に狭く危険なのですが
そこを当たり前のように斜め横断する方や、
バスが来ているのに平気で右側通行をする
子供の送り迎えのママさん
など
唖然とするような光景が日常茶飯事です。

このように、一人ひとりの意識が低いために
誰も注意をせず、事故がないから平気で行うその行為が
結果的にこのような事態を招いて
ルールを強化することで息苦しい世の中にしています。

ルールを強化すれば事故が減るわけではありません。

現にイヤフォン、傘差し、スマホ、無灯火、二人乗り、右側通行、
これらには既に罰金が科せられる
はずですが
実際は、よほどでない限りは罰金になることはありません。

しかし

本当に警察が本腰を入れて取締りを始めて
即罰金10万、運転免許所持者は違反切符
などという世の中になったらどうでしょう?
ありえない話ではありません。

そのうち自転車も免許制になって
講習を受け、免許を取得し、
更新しないと乗れなくなったら
困るのはいったい誰でしょう?


みなさんです。

これは空論ではなく、本当にそういう動きはあるんです。

数年前に、東京都ではナンバープレートの話もありました
私たち組合の人間が反対して無くなりましたが
規制を厳しくしようとすればいくらでもできるのです。

こんなに手軽に乗れて便利なものはありません。
ある程度許容範囲で、マナーとされてきたものが
守れない人間が増えすぎてルールとなり
罰則や規制強化というのがここ数年の流れです


当たり前のことができなくなっているのは
日本人の劣化だと私は思います。

一人ひとりの意識をほんの少しでいいので
高めていってもらえればと願うばかりです。
posted by シンワ店長 at 12:29| お知らせ

2016年11月17日

BS展示会レポ 2016冬 その4

BS展示会レポート、その4です。

前回までのビッケシリーズで
デュアルドライブの説明を書いてきたので
あまり書くことが無くなってしまいました。



フロンティアロング
前輪にモーターがついているのに
ステンレスバスケットということで
さらに前が重くなって駐輪所で止めづらそうです

フロンティアもステンレスバスケットでしたが
ステンレスバスケットの方が多分高いですし
重量もかなり重いはずで、さらに一番壊れやすいので
私は樹脂の方が絶対優秀だと思うのです



アシスタユニプレミアは唯一
これは売れるなっていう電動アシスト。
実際売れますし、展示もしたりします。
スマートコントロールブレーキじゃないのもポイント。



アシスタベーシックというパナソニックのユニット製品
こんなオープン価格を買うなら
正規のパナソニック製品を買いましょう。






ステップクルーズカジュナ
共にデュアルドライブになったので
全く興味が無くなりました。
このあたりをヤマハ製品で作っていたら
まだ決別しなかったのではないかと思います・・

電動はこのくらいでしょうか。

一般車でもいくつか新型が出ました。



新聞などにも掲載されていたTBIですが
学生向けクロスバイクです。

実際に行ったアンケートをもとに開発されたということで
リアルな高校生の理想がそのまま採用されているとの事です。

しかし理想はあくまで理想であって現実とは違うんですよね・・
現実は「やっぱりカゴがほしいです」「ライトが見えづらくて危ないです」
ということで結局ごてごてした形になり
元々スポーツ車にカゴ自体がコンセプトとして違うので
バランスも悪くなって事故などにつながったりするのが現状です。

安全性を重要視するほうが大事だと私は思っています。

ハッキリ言ってしまえば
そもそも通学にクロスバイクは向きません。


お子さんに自転車を購入する際には
デザインや流行だけでなく、その辺りをしっかり考えて
選んで頂きたいというのが私からのお願いです。


マークローザにはマークローザ3Sという内装モデルが加わりました。

s161116w.JPG



マークローザといえばややスポーツよりのコンセプト自転車。
その中に内装3段モデルを入れるというのが
私にはちょっと理解できなかったです。

これの登場で、何がしたいのか全然わからなくなってしまいました

もう一台、フェジリーナという自転車があったのですが
写真をとり忘れてしまいました・・
要するにこれのパーツを変えただけモデルなんですが
セブンティーンと共同開発みたいです。




人気の子供車シュラインはカラー変更と
ブレーキがローラーブレーキになりました。

ブリヂストンが10年以上使っていた自社製ブレーキは
数年前に欠陥の烙印を押されひっそり撤廃しましたが
その後に出てきたブリストブレーキもろくな物ではなく
結局ブリヂストンの作るパーツって
前述したハンドルロックやスマートコントロールしかり
ほとんどまともな製品がないっていう印象です。


これほど欠陥品を作るほうがある意味凄いと私は思いますが
いい加減、技術開発部の刷新をしたほうがいいんじゃないですか?



シルヴァはスポーツ車を始める方にお奨めの一台です。
価格帯もそこまで厳しくないですし
オプションパーツやカスタムパーツも豊富です。


最後に。

ブリヂストンは今回の展示会でいろいろと問題が露呈したのですが
あまりに電動部門の迷走が酷いことが気になります。
いっそのこと、電動を見切って、魅力ある商品を
一般車で開発してほしいと願うばかりです。
技術やノウハウは持っているわけですから
あとはそれを使う人間の能力次第なんです。

今のブリヂストンは、もったいないの一言です。

方向性も見えませんし何がしたいのかもわからない。
自分で作ったものを最高評価しすぎてふんぞり返り
現実で不具合がおきていても見向きもしない。
その体質を変えない限り、いいものは生まれません。


数年前から私はブリヂストンのことをコケにしていますが
別にブリヂストンに恨みがあるわけでもないし
嫌いなわけでもありません。
期待を裏切られ続けているからです。

トップブランドが迷走することで
業界全体の低迷に拍車をかけていることと
自分たちにその責任があるという自覚がないから
単純に怒っているだけです。


昔のように、もっとわくわくする様な展示会を
できるような体制作りをして頂きたいものです。
ユーザーは待ってくれませんよ。


以上、ブリヂストン展示会レポート 2016冬でした。
posted by シンワ店長 at 15:35| BS展示会

BS展示会レポ 2016冬 その3

BS展示会レポート、その3です。

前回は新しく出たモデル
ビッケポーラーについて詳しくお伝えしましたが
今回はビッケシリーズについて書いていきます。



何の説明もなく、その1から「ビッケシリーズ」と書いていますが
アンジェリーノが廃止になったことで
前子乗せ搭載モデルが従来のビッケに統合して
子乗せ=ビッケという形に転換していくようですね。

余談ですが、今回ハイディツーの影かかなり薄かったです。
新型が出たにも関わらず、ほとんど話題にも上がりませんでした。

まずご紹介するのは6月の展示会でも話題だった
(私は法事でいけなかったのでお伝えできませんでしたが)
ビッケグリーという新しいスタイルの子乗せ自転車です。



ビッケグリーの最大の特徴はタイヤのサイズです。
輪に24、後輪を20インチというサイズにすることで
子供を乗せやすく、小さすぎない自転車を実現しています。

どちらかと言えばママ向けではなく、パパ向けでしょうか。

6月に先立って、パナソニックが22インチの子乗せタイプ
ギュット・ステージ・22というものをリリースし
未だに一ヵ月半待ちという大ヒットを記録していますが
やはりこちらも従来のものよりやや大きいサイズということで
男性ターゲットとして人気があるそうです。
(ただに”ステージ”というのは、働く女性から子育て、そしてその後への
ライフステージの移行に対応できることからのネーミングなんですけどね。笑)


ステージの人気を見る限りでは
私もここで何度か取り上げて話題にしている通り
今後は20インチよりこういったモデルの方が
ユーザーに求められる部分になるのではないか
と思っています。

さて、ビッケグリーでもうひとつ注目する点は
自社開発の電動アシスト「デュアルドライブ」採用という部分です。

ブリヂストンがヤマハに喧嘩を売ったあげく
仲たがいするほどにまでなってしまったわけですが
他社にない機能としてベルトシステムを採用している事が
ひとつの特徴といえるでしょう。

デュアルドライブとは、従来のセンターユニット
(ペダル部にモーターがある)だと
ベルトドライブが使えないために
モーターユニットを前輪に持っていくことで
全く新しいシステムを開発したものです。


デュアルドライブというネーミングですが
べつにモーターが二つあるわけではなく
前輪にドライブユニット、後輪は自力でこぐから
二つドライブがありますという意味です。


ベルト自転車のメリットはチェーンのように
たるんだり錆びたりということがなく
磨耗も10倍長持ちするという事です。

ちなみにカーボンベルトは
車のエンジン部に使われるものを採用しているらしいです。
それだけ強いものであるということですね。

また前輪モーターの特徴として
他社でも採用されているような充電しながらの走行
独自開発したモーターブレーキ
(エンジンブレーキのようなもの)
があることも大きな特徴です。


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ここからは私の本当に私的な意見です。
あくまで参考程度にしてください。

サイクルショップシンワのある小金井前原町は
坂の下にある土地で、駅や繁華街、近隣の市へ行くためには
必ず坂を上らないといけないすり鉢状の場所です。

そのため、販売車のほとんどがギヤつきで
かなり初期の頃から電動アシストも取り扱ってきました。

その中で、ベルトの自転車も多く販売してきたのですが
実はベルトの自転車を、この急坂の多い街で使うと
ベルトがスリップするようになってしまうという事例が
結構な割合で起こっているのです


これは、各メーカーの方々にお話をしても
皆一同に「そんなはずはない」というのですが
実際に乗っていただいてデータとして確実にあるのです。


勿論、極端な土地ですから
単純に小金井の坂下に、向かないだけだとは思います。
平坦な土地に住んでいる方にとっては
何も問題なく乗れるとは思います。


ですから、サイクルショップシンワでは
このデュアルドライブは、発表された当初から
一切取り扱うつもりがありません。
状、他のアシスト自転車でも十分機能しますし
これでなくてはいけない理由がないからです。


また、前輪モーターに関しても他社の展示会で
回生充電はほとんど意味がないという話を
直接、技術開発の方に伺ったことがあります。


これは私の持論ですが、沢山ブレーキをするということは
それだけ下り坂=上り坂ということですから
いずれかの片道で普通以上のパワーを必要とするわけですね。
仕様エネルギーを回復エネルギーが上回ることはないはずなので
結局再生能力はそれほどアテにならないと思っています。

ですから、パナソニック製の回生充電タイプも
一度も販売したことがありません。

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ビッケグリーはデザイン的にも素晴らしいと思います
いわゆる”ただのママチャリ”から脱却した
おしゃれな自転車として、若い世代にも
共感してもらえるモデルだと思います。

ただ、サイクルショップシンワでは薦めません。

あとスマートコントロールブレーキですしね。


さて、ビッケシリーズですが
最後のひとつ、ビッケモブのご紹介です。

ビッケモブは、従来のビッケです。



ビッケj、ビッケmと共に
モブもアシストモデルと一般車モデルが
従来通りラインナップされています。

ちなみにこちらも従来通りですが
スマートコントロールブレーキ採用です。

ヤマハの新しいPass Babbyはブリヂストン製ではないので
ツーピボットブレーキになります。
安全性やメンテナンスの頻度が段違いに良いです。


何度も書きますが、
スマートコントロールブレーキは欠陥品です。

なお、前回の記事で少し触れましたがモブに関しては従来品
つまりヤマハ製のバッテリーシステムを採用していますが
スイッチやバッテリーは、先日発表された
ヤマハの新型のものとは異なるものとなります。

ここで少しまとめますと、ビッケシリーズといいながら

ポーラー:パナソニック製2015バッテリーシステム
グリー:ブリヂストン製デュアルドライブシステム
モブ:ヤマハ製2016バッテリーシステム


という、何だかよく解らないことになっています。

今回、最も大々的に打ち出した発表が
この体たらく(あえて書きます)ですから
迷走っぷりに拍車をかけたことを露呈しただけかなというのは
きっと私個人の印象だけではないでしょう。


その4へ続く。
posted by シンワ店長 at 14:50| BS展示会

BS展示会レポ 2016冬 その2

BS展示会レポート、その2です。

今回はアンジェリーノから子乗せシステムを受け継いだ
ビッケポーラーについて詳しくお伝えしていきます。



さて、ビッケポーラーですが
パナソニック製モーターや
バッテリーシステムであることはさておき
ユーザー視点で何が変わったかといえば
やはり一番大きいのは、前部チャイルドシートでしょう。



従来の形状とは全く違う、新しいものとなっております。
見た感じもシンプルで、軽量化もされていて
これについては「やっと」良くなったという印象です。

正直従来のものは組み立ても大変なくらいパーツが多く
そのため重量も重たくなっていたり
無駄な機能がついていた
ために
個人的には好きではありませんでした。

パナソニックが昨年から採用しているものを見れば
その違いは一目瞭然ですが
今回はそれにかなり近づいたと言えるでしょう。

デザインは近未来的というか
やわらかいイメージを打ち出しているにしては
宇宙船的なデザインなので、賛否はあるかもしれません。



全体的に「片手で操作できる」ことを重視した設計のようで
ヘッドレストやフットレストのスライド、グリップバーも
片手で操作できる機構を取り入れたようです。

ただ、個人的にはちょっと硬いイメージがあったので
特にフットレストは「これ本当に5段階に片手で微調整できるかな?」
という感じでした。
今後改良されることを願います。


さて、チャイルドシートですが、ビッケシリーズということで
とても残念なのがクッションが別売りという事です。


「そのままではすぐ使えない」

価格設定としては、従来のアンジェリーノの価格よりやや安く
クッションを含めて同等の価格になるようにしてある
そうですが
クッション別売りというのは実はユーザーにとって
不便な点になりかねない
ので、ある意味不満ではあります。

店頭展示する商品が、すぐにお渡しできる状態にするためには
私たちが任意でクッションを選んで展示することになりますが
ユーザーの方が欲しい色ではなかった場合
改めてその部分だけ注文となると、お待たせさせてしまいます。
しかし私たちがクッションだけ在庫を抱えるわけにも行かず
また、ピーク時の注文だと一ヶ月在庫待ちとなる恐れもあります。


ビッケシリーズは個人的にデザインは好きなのですが
チャイルドシートのこの酷い仕様によって
”売れるものも売れない”という事実もあります。

元々、専用チャイルドシートしか取り付けられない上に
そのチャイルドシートがクッション別売りで
他社のチャイルドシートより高い価格設定
だからです。

従来のbikkeシリーズでも、チャイルドシートだけでも
前部チャイルドシートで定価12,980円にクッションが+5,060円で
合計すると前のチャイルドシートだけで2万円近い出費になります。
さらに後ろでも2万円ほどかかりますので
前後で乗せようとすると4万の出費がユーザーにかかってきます。

たとえばOGKなどですと、前部で12,000円以内
後部だとチョイスによれば10,000円以下で十分収まります。
BS製のハイバックスタイルの後部チャイルドシートでも
9,800円ほどでつけられます。

ビッケシリーズの最大の魅力はカスタマイズ性ですが
本来変更可能な部分にまで縛りをつけて販売するやり方は
正直、賢いとは思えませんし
実際この当りは、同じ車体を使っていた
ヤマハのPAS Babbyが人気な理由にもなっていました。

(後部チャイルドシートが自由に変更できるため)

ちなみにビッケポーラーの後部チャイルドシートは
従来のものとは別の専用品ができるようなので
従来のビッケからの取り付け替えは出来ないと思われます。
(※正式な情報が入り次第改めてお伝えします。)


チャイルドシート以外にも目を向けてみましょう。



フレーム、モーターユニットを別のメーカーにした為
一から設計し直すことで細かい部分が良くなりました。
低床フレームが一般的となりましたが
やはり跨ぎやすさは低い方が断然いいですね。
アンジェリーノプティットと比べて38mm低いそうです。

あと地味にワイヤーフックが使えるのではないかと期待しています。

これに関しては他社も外れることが多かったので
チャイルドシート依存ではなくハンドルバー依存のクリップは
他社のものにも流用できると思うので
補修パーツとして活躍してくれそうな気がします。


ブレーキは残念ながら相変わらず
スマートコントロールブレーキを採用しています。




もう本当に、これさえなければ十分
ギュットシリーズに対抗できると思う
だけに
非常に勿体無い部分ですね・・・

いい加減やめてくれませんか?
この欠陥商品を使うの。


欠陥商品といえばこちらも改良されないままですね。



パナソニック製品で採用されている”くるピタ”システムは
スタンドロックと連動させた”スタピタ”として非常に優秀で
固定した後にハンドルを動かしても
ロック機能自体の損傷が一切ない
というものですが
ブリヂストンのハンドルロックは動かすと損傷を与えてしまいます。
つまり動かすほどに壊れていき、最後は効かなくなります。

特に駐輪場などで移動させられた際に
知らない人に動かされてしまって
知らない間に破損というケースがほとんどです。

単純にくるピタを採用したらいいんじゃないですか?
スマートコントロールブレーキしかりですが
こういう無駄な自己満足のこだわりが
ユーザーに見えない部分で負担をかけていることに
気づけないようではブリヂストンの技術開発部門も
その技術レベルは、たかが知れています。


一度乗ってみたらいいんですよ、パナソニックのギュットに。
机上の空論で設計するからこういう粗末なものになるんです。




バッテリーは前述のとおりパナソニック製です。
バッテリーシステムは2015年までのモデルで主力だったものであり
パナソニックの現行のバッテリーシステムより劣ります。
写真を取り忘れましたが、スイッチパネルも
昨年までのモデルのものを流用していますので
(一応2016モデルにも一部はまだ採用されています)
いわゆる型落ち製品となっています。

隠してもバレますからね。先に書きますよ。

同じ製品を作ってるメーカーから供給されるんですから
メインで使ってるものなんて供給してくれるはずがないんです。

後に書きますが、従来のビッケも、ヤマハは新型をリリースしましたが
ブリヂストンは旧スイッチを使うことになっています。

つまり最新モデルですが、中身は最新型ではないんです。

それでもセールスの話だと
「パワーがぜんぜん違う、パナソニック凄い」
というくらいですから、まあパナソニック様々ですね。

・・それって敗北宣言なんですけどね。

最後に、ひとつ気になったのは後輪のハブでした。



内装3段ハブということ自体は従来製品と変わらないのですが
”強いモーター”という話からピンと来たのは
新たしいユニットがパナソニックで採用されている
パワーユニットではないかということです。

パナソニックの場合このパワーユニット搭載のものは
強化ハブを採用しているのですが
一般的なハブをつけたビッケポーラーの
強度が保てるのかという問題が出てくる
ため、やや心配ですね。

なお、ビッケシリーズとの統合に伴い
26インチサイズの子乗せは廃止となったようです。
結構需要あると思うんですけどね・・

以上、長くなりましたが
その2ではビッケポーラーについて詳しくお伝えしました。

その3へ続く。
posted by シンワ店長 at 13:47| BS展示会

BS展示会レポ 2016冬 その1

11月16日の水曜日に都内で行われた
ブリヂストンの展示会に行ってきました。



この発表会に先立ってヤマハから発表された
新たな電動アシストモデルのフレームが
ブリヂストン供給ではなくなった
ことで
(ジャイアント製になるそうです・・そこも微妙ですね)
ついにヤマハとブリヂストンの決別という
決定打が打たれたことを知り
個人的には、ある意味興味・関心の強い発表会でした。

ヤマハとの共同開発がなくなるブリヂストンが
今後の方向性として、どうしていくのか、どうしたいのか。
今回はそのあたりの展望も含めてレポートしていきます。

今回の発表会、来年モデルにおいて
おそらく多くの皆さまが驚くことは
アンジェリーノというブランドがなくなったことでしょう。



とはいえ、ご覧のとおり、ビッケシリーズに統合され
子乗せ電動アシストというもの自体は継続します。

見た感じもほとんど差はありません。
大きく変わったのはバッテリーシステムと
前部チャイルドシートの形くらい
でしょうか。

個人的な意見ですが、電動アシスト自転車が
今のように当たり前になったきっかけを作ったのが
2009年の法改正と共に登場した
新たなアンジェリーノアシスタだと思っています。

勿論その前からアンジェリーノ自体はありましたが
前後子乗せ対応電動アシスト自転車として
爆発的といっていいほどのヒットを飛ばし
それまで、高齢者向けのイメージだった電動自転車を
一躍、若いママ世代のマストアイテムに位置づけました。

そのアンジェリーノシリーズを撤廃したことは
ブリヂストンにとって大きな転換期だと私は思います。
これまでヤマハのモーターを採用し
二人三脚で発展してきたものを、ここで一度壊したわけです。


そして新たに登場したビッケポーラーというこのモデルは
パナソニック製のバッテリーシステムを採用しました。

自転車業界の中でツートップといえる
ブリヂストンとパナソニックですが
ブリヂストンがパナソニックのシステムを使うのです。

元々、ヤマハと共同で開発していたところで
自分たちでも作れると言い出し
デュアルドライブシステムを開発し
ヤマハに喧嘩を売ったあげく
結局子乗せ自転車を独自で開発できず
見限られた後に、ライバル会社から供給してもらう。


これを迷走といわず
何といいましょうか。


ユーザー視点で言えば、最終的によいものができれば
中身が何であろうと構わないとは思います。
しかし、一流メーカーとして、ブランドとしてどうなんでしょう?

正直、昨今は一般車ですらユーザーのニーズに
十分に応えられているとは言えず
ユーザーのメーカー離れがかなり増えている現状です。


独自の電動の開発に力を入れすぎて
自転車のトップブランドとしての地位が
本当に揺らいできている現状です。

こんな迷走をするくらいならいっそ
デュアルドライブなんか止めて、電動事業から撤退して
その予算すべてを一般車につぎ込んで
本当によい自転車を開発してもらいたいとすら思います。


かつてパナソニックがそうしたように
一般車を切り捨てて、渾身の電動アシストを作るというような
役割分担というか、住み分けがあってもいいと私は思います。


さて、レポートと言いながら
珍しく写真がほとんどでないまま
私の想いだけを載せて、ひとまずその1を締めたいと思います。

その2からは新商品の写真や解説をつけてお送りします。
posted by シンワ店長 at 13:46| BS展示会

2016年11月05日

小言

今日は一般の方とは、あまり関係ないお話でも。

毎月、メーカーからの請求書と同時に
セール情報などが入った封書が届きます。

サイクルショップシンワでの取り扱いメーカーとして
パナソニック、ブリヂストンは今くらいに揃う訳ですが
各社、開封してみるといろいろと思うことがあります。

とくにブリヂストンの印刷物はかなり思うことがあったので
今回記事にしてみようかと思いました。

昨今では自転車の価格が異常というほど値上がりしており
その先頭に立って値上げをしているのが
ブリヂストンだと私は思っています。
一番大きなメーカーが指標になりますので
そういうメーカーが業界全体に与える影響は大きいです。

たとえば企業として業績を上げるためには
売り上げを伸ばすことが大事ですが
売り上げが伸びても利益などが少なければ意味がありません。
そこでコストカットということが出てきますが
余計なところにお金をかけていたら
いくら値段を上げても、売れたところで利益は減ります。

ブリヂストンと、パナソニックの請求書の封を見と
ブリヂストンはしっかりした紙を使い両面印刷で
何枚もセール情報が入っています。

パナソニックは基本、単色印刷で普通紙を使っています。

実は印刷物っていうのはかなりお金がかかるもので
たとえば音楽CDを作る時に、プラケースの価格より
印刷物の方がはるかに高かったりします。

しかも今月の情報は、力を入れたのか解りませんが
かなりの枚数でさらに紙や印刷の質も上がっていました。

相当儲かってるんですね。

どのメーカーの方と話していても
業界自体がいまかなり低迷している時期で
売り上げはどのメーカーも落ちていて
価格は高騰していて、売れないと嘆いています。
勿論ブリヂストンのセールスの方も例外ではなく
高すぎて売れないと嘆いています。

そんな中で、この印刷物。

いやあ、儲かってるんですね。
びっくりしますよほんと。

個人店の一店主が言うことじゃないですが
もうちょっと経営体質を変えたほうがいいですね。
自分の利益を最優先にして価格を決めるから
ユーザーの求めているものとかけ離れたものができるんです。
結果的に売れない。売れないから値上げする。また売れない。

それで高級印刷物を刷ってるんですから
企業としての頭の悪さが垣間見えます。

数年前からブリヂストンのこういう”体質”は
かなり指摘をしていますが
胡坐をかいている状況はまだまだ続いているようです。

数年前、パナソニックは身を切る改革をしました。
一時期は対応が遅れて大変でしたが
良い人材がしっかり残った為、
無駄を省いて良い製品を作り続けています。
特に、ブランドを背負っているという自覚が
ブリヂストンに比べるとはるかに感じられます。

ブリヂストンも、ユーザー視点でのものづくりを
もう一度見直してもらえたらと願っています。
posted by シンワ店長 at 10:46| 日記

2016年11月01日

ぶつけすぎ



ここ一週間で交換したフロントフォークです。

フォーク交換は一ヶ月で4本でも多いほうです
一週間で4本というのは、かなり異常なことです。

しかも恐ろしいのは、自覚があって(事故にあって)
持ってきた方がこのうち一人だけだった
ことです。

他の3本は、別の修理に来られたり
何かおかしい気がするということでお店に着たら
フォークが曲がっていることが発覚しました。

そして、話を聞いていくと
だいぶ前に転んだりぶつけたりした
という自覚があったにも関わらず
皆さんそのまま乗っていました。


多くの方が認識が甘いと思うのですが
自転車で、何かにぶつかったときは
立派な交通事故なんです。
単独であろうと、壁でも電柱でも木でも
それは立派な交通事故なんです。


しかも正面衝突した場合は
ほぼ100%フロントフォークか前輪が曲がります。
ぶつかっているのですから、物理的に変化がないはずがありません。

走れるからそのまま乗ってしまう方がほとんどですが
それは事故車であり、整備不良車であり、道路交通法違反です。


転んだ時でも、同じようなことが起こる可能性があります。
むしろ自転車は横からの衝撃の方が弱いのです。

ぶつかったり、激しく転んだ時は
必ずどこかしらおかしくなるはずなので
そのまま乗ることが一番危険です。

なるべく早めに、お店に点検に持って行きましょう。

1万円くらいかかるかもしれませんが
あなたの命の重さと比べたら
たいしたことはない金額です。
posted by シンワ店長 at 00:00| 修理