2017年07月03日

自転車屋さんの在り方

自転車屋さんとお医者さんは似ているところがあります。
お医者さんほど多くを学んでいませんし
お医者さんほど偉そうにはしませんが
命を預かるという部分でも共通点はありますね。

お医者さんに行くと、いろいろと聞かれると思います。
どんな症状ですか?
いつごろからですか?
などなど。

なぜこういう事を聞かれるのでしょう?

なんて、わざわざ言わなくとも、多くの方は解るはずです。
症状が解れば、対策が打てるからですね。
いつ頃から、どんな感じなのか
それが解らなければ薬も選べませんし
大きな病気かどうかの判断もできません。

では、自転車屋さんはどうでしょう?

いつ頃壊れましたか?
どのくらい前からおかしいですか?

お店の方は、ちゃんと聞かれているでしょうか?
少なくともサイクルショップシンワでは
この質問は必ずします。

私が他の仕事をしていて、この仕事に戻った時
自転車屋さんという業種はとても閉鎖的で
あまりこういう事を行っていないのが印象的だったのです。

お医者さんに行って
何も聞かれずに薬だけ出されて
安心してお金を払えるでしょうか?


私なら別の医者を探します。

自転車屋さんも、作業だけしてもらって
お金を払うだけというやり取りが
結構行われているのではないでしょうか?


物が壊れるというのは、必ず原因があります。
これは人間の体も同じです。
物と人間が違うのは、自己再生しない事です。
いずれにせよ、原因が解れば、対策ができます
ですから私は必ず、お客さんに尋ねるのです。

知ることはとても重要です。

いつからなのか
どんな状況なのか
どういう音なのか

それが解れば、早く修理を終わらすことも可能ですし
どうしてそうなったかを説明できます。

運が悪かったのか
扱いが悪かったのか
モノが悪かったのか

何が悪かったのかという事が解れば
次に壊れないようなアドバイスもできます。


これがあって、初めて
長く乗るという事につながると私は思っています。


しかし残念ながら、最近ブログでも書いていますが
ユーザーが解らないことを逆手にとって
見もせずに法外な金額を吹っ掛けたり
あろうことか、修理の際に自分でミスをしているのに
おかしいからと改めて持っていくと
多額の金額を請求されてしまうという
とんでもない事態が増えているのです。

こんなことをやっているようでは
自転車屋さんの未来はありません。

というか、こういう事をやっているのが
自転車屋さんではない
と、まず皆さんが理解することが大切です。

量販店は、自転車屋さんではありません。
ホームセンターは、自転車屋さんではありません。
ヨーカドーは、自転車屋さんではありません。
大型チェーン店は、自転車屋さんではありません。

これらのお店と、個人でしっかりやっているお店を
一緒くたに考えてしまう方が多い事がとても残念です。

大体、プロがやっていますとか
資格所有者がいますとか
そういう事が書いてあるようなお店ほど眉唾です。

プロがいるなんて当たり前じゃないですか?
あなたは、食事に出かけた時に

「当店は資格を持ったコックがいます」

なんて書いてあるのを見た事がありますか?
ありませんよね。そんなの当たり前だからです。
勿論、全員が持ってなくても営業は可能なのですが。

表示するという事は、それだけ
自信がない、信頼がないという表れではないでしょうか?

出来て当たり前なんです。


もうひとつ、お医者さんと似ている部分のお話をお伝えします。

例えば事故にあったりしたケースの場合
どんな状況で、何とぶつかって
どっち方向にぶつかって
どっちがわに倒れたかなど
出来るだけの情報はお聞きします。

こういう話は、当然ですが当事者でなければわかりません
先に書いたように、原因や状況が解らなければ
しっかり直すことができない場合もあります。

お母さんが一人でお医者さんに行って
「娘が熱を出してしまって」と言ったら
間違いなく「本人を連れてきてください」
と言われるでしょうね。

必ずとは言いませんが
事故に限らず、壊れた場合において
状況が解らない第三者がお店に来ると
二度手間になってしまう事も結構あります。


自転車屋さんも、本人が持ってくるのが一番なのです。
posted by シンワ店長 at 12:09| 日記